プロジェクトシミュレーション
プロジェクトシミュレーションは、単一プロジェクトの財務・技術パフォーマンスを予測します。シミュレーションは自動で実行され、バージョンとして保存されるため、どの入力からどの結果が得られたかを追跡でき、過去の実行結果を参照してプロジェクトの現在の設定と比較できます。
プロジェクトシミュレーションは、プロジェクト画面のシミュレーションタブで確認できます。
シミュレーションバージョン
プロジェクト、関連するPPA、またはシナリオを変更するたびに、Tensor Cloudはバックグラウンドで新しいシミュレーションを自動的に開始します。実行中のシミュレーションは「計算中」と表示され、完了するとすぐに結果が表示されます。
完了した各シミュレーションはバージョンとして保存されます。バージョンは、実行時に使用されたすべての設定と結果を凍結したスナップショットです。後からプロジェクトを編集してもバージョンは変わらず、削除するまで参照できます。
バージョンの選択
シミュレーションタブ上部のバージョンドロップダウンを使用して、バージョンを切り替えることができます。バージョンを選択すると、概要とすべての結果セクションを含むタブ全体が、そのバージョンの内容に切り替わります。
プロジェクトの現在の設定と一致するバージョンには「現在の設定」と表示されるため、表示中の結果がプロジェクトの最新の状態を反映しているのか、過去の設定に基づくものなのかが一目でわかります。
確度レベル
バージョンドロップダウンの横にある「確度レベル」の切り替えで、タブ上のすべての結果を太陽光発電量のP50、P85、P90、P99の水準で切り替えられます。P50は基本予測で、実際の発電量がこの値以上となる確率は50%です。Pの数字が大きいほど想定発電量は低くなり、より保守的な想定になります。P99では、実際の発電量がこの値以上となる確率は99%です。選択した水準は、ダウンロードする結果にも適用されます。
次の場合は切り替えが無効になり、P50のみ利用できます。
- プロジェクトに太陽光設備が含まれていない場合。
- 発電プロファイルがTensorモデルではなく、カスタムのプロファイルである場合。
- P値の導入前に作成されたバージョンの場合(新しいシミュレーションを実行すると生成されます)。
- シミュレーションが実行中の場合。
太陽光発電の損失チャートは、P50でのみ表示されます。
シミュレーション概要
シミュレーション概要カードには、実行日時、実行者、バージョン名、詳細メモが表示されます。
Tensorのデフォルトシナリオで実行されたバージョンの場合、概要の上に警告が表示されます。結果はTensorが提供する前提条件に基づいており、Tensor Energyはその妥当性を保証しないため、投資判断には使用しないでください。独自の前提条件に基づく結果を得るには、シナリオを作成してプロジェクトに割り当ててください。
バージョンの名前と詳細メモ
デフォルトでは、バージョンは実行日時によって識別されます。重要なバージョンを見つけやすくするには、バージョンの操作メニューから「バージョンを編集」を選択し、名前と最大1,000文字の詳細メモを設定します。
ワークスペースの設定によっては、前のバージョンと比較して何が変更されたか(設備容量の増加や蓄電池の追加など)を要約した詳細メモが、Tensor Cloudによって自動的に入力されます。自動生成された詳細メモは、いつでも編集または書き換えることができます。
バージョンの削除
バージョンを削除するには、バージョンの操作メニューから「バージョンを削除」を選択します。バージョンを削除するとその結果は完全に失われるため、削除の確認が求められます。削除したバージョンは復元できませんが、プロジェクト、PPA、またはシナリオを次に変更したときに、新しいシミュレーションが自動的に実行されます。
設定の比較
「設定差分」ボタンをクリックすると、選択中のバージョンの実行時設定とプロジェクトの現在の設定を比較するサイドパネルが開きます。各設定を一つずつ確認しなくても、実行後に何が変わったかを把握できます。このボタンはモバイル端末では利用できません。
差分は設定カテゴリごとにグループ化され、個別に、またはまとめて展開・折りたたみできます。変更された各項目について、シミュレーション実行時の値と現在の値が並べて表示されます。選択中のバージョンが現在の設定と一致する場合は、差分がない旨が表示されます。
比較の基準は常にプロジェクトの現在の設定です。過去の2つのバージョンを直接比較することはできません。
シミュレーション結果
シミュレーション結果は、スクロール可能な1つのページに表示されます。左側のサイドナビゲーションでは、セクションが基本情報、電力、系統、太陽光、蓄電池、財務にグループ化されており、クリックすると各セクションに移動します。太陽光と蓄電池のセクションは、プロジェクトに該当する設備が含まれている場合にのみ表示されます。
発電と業績
このセクションでは、シミュレーションの主要な結果がKPIカードで表示されます。
「発電量」カードには、プロジェクトの運転期間全体で電力量計を通過した売電量と、一般送配電事業者の指示による出力抑制(系統側出力抑制)が表示されます。蓄電池を含むプロジェクトの場合は、一次調整力の義務を果たすために意図的に抑制された太陽光発電量(一次調整力確保による自家抑制)も表示されます。
「業績」カードには、運転期間全体の売上、税引前プロジェクト内部収益率(PIRR)、運転期間中のスポット市場における0.01円スロットの数と全スロットに占める割合が表示されます。
「収益内訳」カードには、運転期間全体の売上の内訳が収益源別(FIT、FIP、PPA、スポット市場、一次調整力、非化石証書)に表示されます。非化石証書は、相対契約とJEPX非FIT市場に分けて表示されます。
蓄電池パフォーマンス
蓄電池を含むプロジェクトの場合、このセクションには蓄電池に関する主要な結果が表示されます。蓄電池サイクル数、系統および太陽光からの充電量、総放電量、蓄電池への蓄電により回避された出力抑制量、蓄電池に起因する増分収益が含まれます。
電力フロー
このチャートは、プロジェクトの運転期間全体で発電・蓄電された電力の流れを示します。日射量と太陽光発電から、パワコン損失、パワコンクリッピング、系統側出力抑制、一次調整力確保のための抑制などの損失を経て、蓄電池やサイトパワコンを通過し、最終的に系統への売電および系統からの買電に至るまでの流れを示します。このチャートの導入前に作成されたバージョンでは表示されません。
売電量と出力抑制
このチャートには、電力量計を通過した売電量が、系統側出力抑制および自家抑制とともに、プロジェクトの運転期間全体にわたって年次または月次で表示されます。
発電実績
このチャートには、システムの運転期間全体にわたる太陽光設備の発電量が、30分単位のデータから年次と月次に集計して表示されます。
太陽光発電の損失
このウォーターフォールチャートは、利用可能な日射量から電力量計で計測される電力量に至るまでに、各損失設定が出力をどれだけ減らすかを示します。
パフォーマンス比
このセクションには、太陽光発電システムのパフォーマンス比が表示されます。パフォーマンス比は、PVシステムの実際の出力を理論上の出力と比較する標準的な指標です。
1年目エネルギー収率
このセクションには、初年度のエネルギー収率と月別の内訳が表示され、システム性能の簡単な目安になります。2年目以降の年間劣化率は、プロジェクト設定で設定できます。
充放電
蓄電池を含むプロジェクトの場合、このチャートには、プロジェクトの運転期間全体にわたる蓄電池の充電量と放電量が、年次または月次で表示されます。
売上
売上チャートには、プロジェクトの運転期間全体にわたるすべての収益源(市場、FIP、FIT、PPAなど)の内訳が表示されます。チャートオプションで、月次と年次を切り替えたり、特定の収益源を非表示にしたりできます。
kWhあたり収益
このチャートには、売電量1kWhあたりに換算した収益が表示され、期間ごとの比較や他のプロジェクトとの収益性の比較が容易になります。
運転費用
このチャートには、プロジェクトの運転期間全体にわたるすべての運転費用が、月次または年次の合計で表示されます。チャートオプションで、特定の運転費用項目を非表示にできます。
純キャッシュフロー
純キャッシュフローチャートは、発電、費用、収益をまとめ、プロジェクトの簡略化した損益計算書として表示します。月次と年次を切り替えたり、特定の項目を非表示にしたりできます。
累計キャッシュフロー
このチャートには、プロジェクトの運転期間全体にわたる純キャッシュフローの累計が表示され、プロジェクトがいつ損益分岐点に達する見込みか、また合計でどれだけの価値を生み出すかを簡単に確認できます。
プロジェクト価値
プロジェクト価値チャートは、プロジェクトのライフサイクル全体にわたる残存価値を、目標収益率で割り引いた将来キャッシュフローの正味現在価値として円建てで表示します。目標プロジェクトIRR(デフォルトは5%、-30%から100%の範囲)を入力すると、収益期待に応じて評価がどう変わるかを確認できます。値は月次で計算され、目標IRRを変更すると更新されます。
結果のダウンロード
選択中のバージョンの結果をダウンロードするには、バージョンの操作メニューから「PDFをダウンロード」または「Excelをダウンロード」を選択します。ダウンロードはシミュレーションの完了後に利用でき、選択中の確度レベルと画面の表示言語が反映されます。