蓄電池の結合方式
太陽光発電システムと蓄電池は2つの結合方式(トポロジー)で構成でき、Tensor Cloudはその両方をシミュレーションできます。結合方式はプロジェクト設定で選択します。
- AC結合 — 太陽光発電システムと蓄電池がそれぞれ専用のパワコンを持ち、サイトメーターのAC側で接続されます。デフォルトの結合方式であり、既存の太陽光発電所に蓄電池を追加する場合の一般的な選択です。
- DC結合 — 太陽光発電システムと蓄電池が1台のサイトパワコンを共用し、共通のDCバスで接続されます。新設プロジェクトで一般的な選択です。
シミュレーションにおける違い
- 充電経路 — DC結合のプラントでは、太陽光の電力はパワコンを経由せず、DCバス上で直接蓄電池を充電します。これには、サイトパワコンの容量を超えるため本来クリップされる太陽光電力も含まれ、シミュレーションはこの充電経路を優先します。AC結合のプラントでは、クリップされた電力は回収できず、太陽光の電力は蓄電池に充電されるまでに2回変換されます。
- パワコンの共用と専用 — AC結合のプラントでは蓄電池が専用のパワコンを持つため、メーターに余裕がある限り、蓄電池の定格出力をフルに利用できます。DC結合のプラントでは、太陽光の売電、蓄電池の放電、系統充電のすべてがサイトパワコンを経由するため、その容量と効率によって制限されます。一次調整力などの需給調整市場に提供できる容量も、それに応じて調整されます。
- 蓄電池設定の意味 — AC結合のプロジェクトでは、蓄電池の出力容量と充放電効率は蓄電池パワコンを含むAC側の値です。DC結合のプロジェクトではDC側の値であり、出力容量はDC定格出力、充放電効率はセルのみの効率です。AC結合の設定値をDC結合で再利用すると、パワコンの損失が二重に計上され、市場に提供できる出力が過大評価されます。このような小さな差異は各コマの充放電判断を変え、数十年にわたるシミュレーションでは影響が積み重なります。
結果の表示
各結果は、それが物理的に発生する地点の値として表示されます。
- サイトメーター(受電点)の値は常にAC値で、両方式で同じ意味を持ちます。
- 蓄電池と太陽光発電の値は各設備の端子で計測された値です。DC結合のプロジェクトではDC値、AC結合のプロジェクトではAC値となり、チャートのラベルにAC/DCの区別が表示されます。