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プロジェクト画面

プロジェクト一覧でプロジェクト名をクリックするか、プロジェクト地図ビューで「詳細」ボタンをクリックすると、プロジェクト画面が開きます。プロジェクト画面では、1つのプロジェクトの情報がタイムライン、プロジェクト、シミュレーション、オペレーション、データカバレッジ、ファイルのタブに分かれて表示されます。シミュレーションタブは、太陽光設備または蓄電池設備を含むプロジェクトでのみ表示されます。

ヘッダーには、プロジェクト名とステータス、プロジェクトの設定を開く編集ボタン(キーボードショートカット:E)、およびPPAに追加、複製、削除を含むメニューが表示されます。太陽光設備と蓄電池設備または需要家設備を組み合わせたプロジェクトでは、メニューにプロジェクト計画更新も表示されます。プロジェクト一覧からプロジェクトを開いた場合は、ヘッダーの前へ・次へボタンで一覧内のプロジェクトを順に切り替えられます。

タイムライン​

タイムラインタブは、プロジェクトに影響するすべての出来事を時系列で表示するログです。商業運転開始日、運転終了、PPA期間、FIT・FIP補助金期間などの自動生成されるシステムイベントと、メンテナンス、障害、工事など、ユーザーが自分で記録するイベントを統合表示します。過去に何が起きたか、現在何が進行中か、今後何が予定されているかを確認できます。

レイアウト​

イベントは以下の4つのセクションに分類され、縦方向にスクロールして閲覧できます。各セクションは折りたたむことができます:

  • 過去: 既に終了したイベント
  • 進行中: 状態が進行中のイベント
  • 本日の予定: 当日に開始する予定のイベント
  • 今後の予定: 開始日が未到来のイベント

ツールバーの本日の予定ボタンを押すと、スクロール位置が当日に移動します。プロジェクトに長い履歴がある場合に便利です。進行中のイベントがある場合は、そちらにスクロールします。左側のフィルターパネルでは、対象設備、イベント区分、状態、登録方法、タグ、日付範囲で絞り込むことができます。

システムイベント​

システムイベントはプロジェクトの設定から自動的に生成される読み取り専用のエントリです。主要なライフサイクルのマイルストーンを示し、ユーザーが作成、編集、削除、コメントすることはできません。

システムイベントの種類:

  • 系統連系
  • 太陽光、蓄電池、水力、バイオマス、需要家の各設備のCODと運転終了
  • プロジェクト終了
  • PPA開始 / PPA終了
  • FIT開始 / FIT終了
  • FIP開始 / FIP終了
  • 運転開始 / 運転終了(需給管理機能の開始日と終了日)

システムイベントを変更する場合は、プロジェクトの設定で対応するフィールドを編集してください。タイムライン上から直接編集することはできません。

異常イベント​

異常イベントは、ワークスペースで有効化されている場合に利用できます。有効化については Tensorにお問い合わせください。Tensor Cloudは各プロジェクトの発電データを30分ごとに確認し、次のいずれかの問題を検知すると、イベント種別が異常のイベントをタイムラインに追加します。

  • 発電出力 0 kW: 日中で発電しているはずの時間帯に、発電出力がゼロになっています。エリアの出力制御は考慮されます。
  • 発電データ未取得: これまで定期的に届いていた発電データが届かなくなっています。
  • 計測値範囲外: 計測値が負の値、または系統連系容量から見て高すぎる値になっています。
  • 発電量の継続的な低下: 過去数週間、30分単位の最大発電量が同等の発電所と比べて大きく下回っています。

異常イベントには自動検知のラベルが付き、問題が始まった時刻が表示されます。データから問題の解消が確認されると、Tensor Cloudがイベントを終了し、終了時刻を設定します。システムイベントと同様に異常イベントは読み取り専用で、編集、削除、コメントはできません。運転影響もないため、プロジェクトのステータスは変わりません。表示・非表示を切り替えるには、イベント区分フィルターの「異常」、または登録方法フィルターの「自動検知」を使います。

検知は機能が有効化された時点から始まり、それ以前の問題についてはイベントは追加されません。

イベント​

イベントは、点検、修理、停止、系統連系の手続きなど、プロジェクトについて記録しておきたい出来事を表します。システムイベントとは異なり、イベントはユーザーが作成し、いつでも編集・削除できます。各イベントには、メンテナンス、障害、アグリゲーション契約、工事、系統連系手続き、系統連系試験、その他のいずれかのイベント種別を設定します。

イベントの登録​

タイムライン右上の記録を追加ボタンをクリックすると、イベントを記録ダイアログが開きます。ダイアログには以下のフィールドがあります:

  • イベント名: 200文字以内。入力中に、このプロジェクトの過去のイベント名が候補として表示されます。
  • イベント種別: 上記のいずれかの種別。
  • 運転影響を設定: イベントによって設備が停止する場合はオンにし、対象設備として発電、蓄電池、需要のうちプロジェクトが保有する設備から1つ以上選択します。オンの間は対象設備の選択が必須です。
  • 関連タグ: ワークスペースのイベント用タグライブラリのタグ。選択欄から新しいタグを直接作成することもできます。
  • 発生日時: イベントの開始日時(JST)。
  • 終了日時(任意): 終了日時を設定をオンにすると、イベントの終了日時を設定できます。発生日時より後の日時である必要があります。
  • 詳細: イベントの説明で、イベントのスレッドの最初のコメントになります。基本的なMarkdown記法、@メンション、ファイルの添付に対応しています。添付したファイルはプロジェクトのファイルタブにも表示されます。
  • 関係者(任意): イベントに関係する、または共有すべきワークスペースメンバー。関係者にはイベントの更新が通知されます。作成者と@メンションされたメンバーは自動的に追加されます。

運転影響と終了日時のトグルの初期値はイベント種別によって異なります。メンテナンスでは両方がオン、障害では運転影響がオン、工事では終了日時がオンになり、その他の種別では両方がオフです。いずれも保存前に変更できます。

保存すると、イベントはタイムライン上の適切なセクション(過去、進行中、本日の予定、今後の予定)に表示されます。

イベントステータス​

イベントの状態は次の3つのいずれかです。

ステータス条件
予定発生日時が未来
進行中発生日時を過ぎ、まだ完了していない
完了終了日時を過ぎた、または完了にした

状態は自動的に切り替わります。イベントは発生日時に進行中になり、終了日時に完了になります。終了日時のないイベントは、完了にするまで進行中のままです。

イベントの編集・削除​

イベントのアクションメニューから編集を選択すると、すべてのフィールドを変更できます。編集時は詳細フィールドがコメントフィールドになり、入力した内容は元の詳細を置き換えるのではなく、新しいコメントとして投稿されます。各編集はイベントの変更履歴に記録され、誰がいつ何を変更したかをチームで確認できます。

同じメニューには、進行中のイベントでは完了にする、完了したイベントでは進行中にする、および削除が表示されます。イベントを削除する際はチェックボックスでの確認が求められます。削除は元に戻せず、イベントの添付ファイルもプロジェクトのファイルタブから削除されます。

プロジェクトステータスへの影響​

運転影響が設定されたイベントが進行中の間、プロジェクトのステータスは自動的にメンテナンス中に設定され、運転中ステータスを上書きします。イベントが終了するか完了にすると、プロジェクトは運転中ステータスに戻ります。運転影響のないイベント、および過去または将来のイベントは現在のステータスには影響しません。

需給管理への影響​

運転影響が設定されたイベントは、Tensor Cloudの自動システムに直接影響します。運転影響のないイベントは、タイムラインに記録されるだけです。

  • プランナー:イベント期間中は蓄電池の充放電が停止されます
  • 発電量予測:イベント期間中の太陽光発電量予測はゼロに設定されます
  • EPRX・JEPX自動入札:予定されたダウンタイムを考慮して入札動作が調整されます
注記

イベントの作成・編集・削除後、ダウンストリームの予測やOCCTO計画への反映には最大30分かかる場合があります。

コメント​

各イベントにはコメントスレッドがあり、チームで補足説明やフォローアップの記録を追加できます。イベントの履歴を表示をクリックするとスレッドが開きます。コメントは基本的なMarkdown記法、@メンション、ファイルの添付に対応しており、5,000文字まで入力できます。自分が投稿したコメントは、投稿後に編集・削除できます。システムイベントにはコメントスレッドはありません。

イベント変更履歴​

イベントへのすべての編集は追跡され、イベントのスレッドにログエントリとして表示されます。イベントが変更されると、変更履歴に以下の情報が表示されます。

  • 変更したユーザー
  • 変更された内容(例:イベント名、種別、状態、発生日時、終了日時、運転影響、対象設備、タグ、関係者)
  • 変更前と変更後の値
  • 変更が行われた日時

プロジェクト​

プロジェクトタブでは、プロジェクトの設定内容全体がカード形式で表示され、編集モードに入ることなくプロジェクトシミュレーションへのすべての入力を確認できます。左側のサイドナビゲーションでは、カードが基本情報、プロジェクト、設備、財務にグループ化されており、各カードに直接ジャンプできます。編集可能な設定を表示するカードには「編集」ボタンがあり、プロジェクト設定の該当セクションに直接移動できます。

概要カード​

概要カードには、サイト情報とプロジェクトのTensor Cloud上のリンクがまとめて表示されます。

サイト情報側には、系統エリア、所在地名と緯度経度、プロジェクト周辺の災害リスクを評価するための国土交通省ハザードマップポータルサイトへのリンク、および補助制度が表示されます。緯度経度をクリックすると、新しいブラウザタブでGoogleマップが開き、プロジェクトの場所が表示されます。インタラクティブな地図ウィンドウには、プロジェクトの位置にマーカーが表示されます。衛星写真表示と通常の地図表示を切り替えたり、地図を最大化したりできます。

Tensorリンク側には、プロジェクトに関連付けられたSPC、PPA、発電BGと需要BGのバランシンググループ、およびシナリオが表示されます。

基本設定カード​

このカードには、サイト情報として所在地、緯度経度、系統エリア、土地面積、海抜が表示されます。また、どの設備(太陽光、蓄電池、需要家、水力、バイオマス)が有効になっているか(スケジュールされた有効化・無効化日を含む)、およびどのTensor機能(需給管理と取引、予実管理)がプロジェクトで有効になっているかも表示されます。

シミュレーションカード​

このカードには、プロジェクトに割り当てられたシナリオと、シミュレーションに使用される発電モデル(Tensorモデルまたはカスタム発電プロファイル)が表示されます。

需給管理カード​

このカードには、需給管理業務で使用される識別子(受電地点特定番号、供給地点特定番号、系統コード、契約識別番号2)が表示されます。

メタデータカード​

このカードには、プロジェクトに登録されたメタデータ(デベロッパー、EPC、O&M業者、運営事業者、所有者、経済産業省設備認定番号、電子申請ID、非化石証書ID、検針日)と、カスタムメタデータ項目が表示されます。

タグカード​

このカードには、プロジェクトに割り当てられたすべてのタグが表示されます。

系統カード​

このカードには、プロジェクトの系統連系に関する詳細(系統連系日、系統連系容量)が表示されます。蓄電池がDC結合のプロジェクトでは、サイトパワコン容量とサイトパワコン効率も表示されます。

太陽光カード​

太陽光設備を含むプロジェクトの場合、このカードには、パネル容量、パワコン容量と太陽光パワコン効率(蓄電池がDC結合の場合は表示されず、系統カードのサイトパワコンの値が適用されます)、設定内容(パネル設置角度と方位角)、すべての損失設定、および運転期間(CODと運転終了)が表示されます。

蓄電池カード​

蓄電池設備を含むプロジェクトの場合、このカードには、技術仕様(容量、出力、往復効率、最大サイクル数、太陽光設備もある場合はAC結合またはDC結合)、オペレーション設定(SoC制限、サイクルコスト、系統充電)、劣化率、および運転期間が表示されます。

需要家カード​

需要家設備を含むプロジェクトの場合、このカードには、電力負荷プロファイル(下限、上限、平均)と運転期間が表示されます。需要家設定は現在シミュレーション結果に反映されません。

水力・バイオマスカード​

水力またはバイオマス設備を含むプロジェクトの場合、水力カードまたはバイオマスカードに運転期間(CODと運転終了日)とパワコン容量が表示されます。

CAPEXカード​

このカードには、プロジェクト設定に登録されたすべてのCAPEX支払いの詳細なリスト(内容、勘定科目、金額)が表示されます。容量に対する単価(太陽光DC容量1kWpあたりなど)で入力した金額は、単位付きの単価として表示されます。

OPEXカード​

このカードには、すべてのOPEX項目の詳細なリスト(名称、勘定科目、頻度(一時または定期)、金額)が表示されます。

売上カード​

このカードには、プロジェクトに設定されたすべての収益源がまとめて表示されます。補助制度(FIT、FIP、またはFIP転換。基準価格と開始日を含み、FIP基準価格が期間中に変わる場合は階段状のチャートで表示)、対象市場(スポット市場、一次調整力(オフライン)、JEPX非化石価値取引(非FIT))への参加状況、およびその他の売上設定(関連付けられたPPAと環境価値の相対契約)が含まれます。

アグリゲーション契約が有効化されたワークスペースでは、その他の売上設定に、プロジェクトを対象とする各アグリゲーション契約が、契約へのリンクと契約対象期間とともに表示されます。対象となる契約がない場合はアグリゲーション契約なしと表示されます。期間を変更するには、契約を編集してください。

シミュレーション​

シミュレーションタブには、プロジェクトシミュレーションの結果が表示されます。このタブは太陽光設備または蓄電池設備を含むプロジェクトでのみ表示されます。シミュレーションは、プロジェクト、PPA、またはシナリオを変更するたびに自動的に実行され、各実行はバージョンとして保存されます。バージョンには名前を付けたり、後から参照したり、プロジェクトの現在の設定と比較したりできます。シミュレーションバージョン、設定の比較、および各結果セクションの詳細については、プロジェクトシミュレーションのリファレンスを参照してください。

オペレーション​

オペレーションタブには、プロジェクトについて記録された運用データが表示されます。このページでは発電パフォーマンスカードについて説明します。タブにはほかのカードも表示されます。水力またはバイオマス設備を含むプロジェクトでは、水力発電量またはバイオマス発電量のチャートに逆潮流量と発電計画が表示されます。

発電パフォーマンスカード​

太陽光設備を持つプロジェクトでは、発電パフォーマンスカードにPR値・稼働率・エネルギー比率の3つの指標が表示されます。指標ごとに表示期間内の平均値を示すKPIタイルがあり、その下のチャートに日次の値が表示されます(PR値は棒グラフ、稼働率とエネルギー比率は折れ線)。3つの指標は、実際の発電量とプロジェクトが受け取った日射量を比較し、「設備が発電していたか」と「発電中にどれだけ効率よく日射を電力に変換できたか」という2つの異なる問いに答えます。

注記

これらの指標は運用データから実測されたものです。プロジェクトに設定する稼働率のロス想定や、シミュレーションが算出する太陽光パフォーマンス比とは異なります。後者はいずれも実測値ではなく、モデルによる値です。

指標の算出方法​

3つの指標はいずれも、同じ30分単位の2つの時系列データから算出されます。タイムスタンプは各インターバルの開始時刻を表します。

1つ目は実測発電量で、太陽光アレイの設置DC容量で正規化されます:

Pactual=E×2×1000CdcP_{actual} = \frac{E \times 2 \times 1000}{C_{dc}}

EE は30分間の実測電力量(kWh)です。2を乗じることで電力量をその時間帯の平均電力に変換し、1,000を乗じることでkWをWに変換し、DC容量 CdcC_{dc}(kW)で除することで、設置容量1kWあたりの発電電力(W)が得られます。CdcC_{dc} はプロジェクトのすべての太陽光アレイのDC容量の合計です。

2つ目は傾斜面全天日射量 GG(W/m²)で、モジュール面に到達する日射量を表します。これはプロジェクトの座標における過去の気象データから、プロジェクトの最初の太陽光アレイの傾斜角と方位角を用いて算出され、同じ30分グリッドにリサンプリングされます。この気象データは、プラットフォームが過去の気象に用いている気象データセットから取得されます。

DC容量で正規化することで、2つの時系列データを比較できます。モジュールは標準試験条件である1,000 W/m²で定格化されているため、損失のない理想的なアレイであれば、1,000 W/m²のもとで設置容量1kWあたりちょうど1,000 Wを発電します。したがって発電量を日射量で除すると、理論上損失のない設備では1となる無次元の値が得られます(実際には1を大きく下回ります)。

複数アレイを持つプロジェクト

発電量はすべてのアレイの合計容量で正規化される一方、日射量は最初のアレイの設置方位のみからモデル化されます。傾斜角や方位が異なる複数のアレイを持つプロジェクトでは、設置容量の全体が単一の受光面と比較されることになり、3つの指標すべてに偏りが生じます。偏りの大きさと方向は、2つ目以降のアレイが最初のアレイとどれだけ異なるかによって決まります。

PR値​

PR値は、正規化した発電量の合計を日射量の合計で除した値で、稼働中と判定された時間帯のみを対象とします(下記の稼働率を参照):

PR=∑availablePactual∑availableGPR = \frac{\sum_{available} P_{actual}}{\sum_{available} G}

非稼働の時間帯を除外しているため、PR値は変換効率、つまり発電している間にどれだけ効率よく日射を電力に変換できたかを表します。ただし除外されるのは5%の基準を下回る時間帯のみであるため、その基準を上回る部分的な出力低下や出力制御はこの値に影響します。

稼働率​

稼働率は30分の時間帯ごとに評価されます。以下のいずれかの条件を満たす場合、その時間帯は稼働中と判定されます:

Pactual≥0.05×GorG<20 W/m2P_{actual} \geq 0.05 \times G \qquad \text{or} \qquad G < 20\ \mathrm{W/m^2}

1つ目の条件は、日射量から期待される発電量の5%以上を発電したかどうかを判定します。これは意図的に低い基準であり、発電量が単に少ない日ではなく、実際の停止や発電のほぼ全損が発生した場合にのみ非稼働と判定されます。2つ目の条件は、日射がほとんどない時間帯を除外するためのものです。夜間や日の出・日の入り前後には変換すべき日射が存在しないため、この除外がなければ毎晩が停止として記録されてしまいます。

日次および月次の値は、稼働中と判定された時間帯の割合です。1日の稼働率が98%であれば、その日の時間帯の98%がいずれかの条件を満たしたことを意味します。

稼働率は設備の稼働時間ではありません

夜間の時間帯は2つ目の条件を無条件に満たすため、月次の稼働率にはその月のすべての夜間が含まれ、運用者が考える稼働時間の割合よりも大幅に高い値になります。また1つ目の条件は期待発電量の5%しか求めないため、終日期待値の6%しか発電していない設備でも稼働率100%と判定されます。稼働率は「発電していたかどうか」を示す指標であり、「十分に発電できていたか」を示すものではありません。PR値と併せて読んでください。

エネルギー比率​

エネルギー比率は、PR値と同じ計算式を、稼働・非稼働にかかわらずすべての時間帯に対して適用したものです:

ER=∑allPactual∑allGER = \frac{\sum_{all} P_{actual}}{\sum_{all} G}

設備が停止していた期間も含まれるため、利用可能だった日射量の総量に対して実際に得られた電力量の割合を表します。

いずれの比率も0から1の範囲に制限されます。この制限は通知されないため、1を超える値(多くの場合、容量情報の誤りか、上記の複数アレイの問題を示します)は異常としてではなく、1.0として表示されます。

3つの指標の読み方​

通常、エネルギー比率はPR値以下となり、両者の差は非稼働と判定された時間帯で失われた発電量を表します。3つの指標を比較することで、確認すべき箇所が分かります:

パターン解釈
PR値が高く、稼働率が低い変換効率は良好だが、期間中に発電が停止していた時間がある。タイムラインでメンテナンスイベントを、監視データで停止の有無を確認してください。
稼働率が高く、PR値が低い期間を通じて発電していたが、発電量が想定を下回っている。日本では出力制御が一般的な原因ですが、出力制御された時間帯も多くの場合5%の基準は満たすため、稼働率には現れません。その他、汚れ、影、モジュールの劣化、パワーコンディショナの不具合などが典型的な原因です。
PR値とエネルギー比率の差が大きいその期間の潜在発電量の多くが、変換損失ではなく非稼働の時間帯で失われています。
いずれかの比率がちょうど1.0で張り付いている完璧な設備ではなく、データの問題である可能性が高い。登録されているDC容量とアレイの設置方位を確認してください。

2つの比率については、月次の値は日次の値の平均ではありません。月次では分子と分母を月全体で再集計してから除算するため、各日は日射量で重み付けされます。したがって晴天日は曇天日よりも月次の値に大きく寄与します。これは実際に獲得できた電力量を評価する上で適切な扱いです。月次の稼働率はこの重み付けを行わず、その月の時間帯のうち稼働中と判定された割合をそのまま示します。カードのKPIタイルは、表示期間内の日次の値を日射量で重み付けせずに単純平均したものです。

データ要件と制約​

以下は3つの指標すべてに適用されます。

  • 稼働率は30分・日次・月次の粒度で算出されます。PR値とエネルギー比率は日次と月次のみです。
  • これらの指標には、DC容量が0より大きい太陽光設備と、商業運転開始日を過ぎているプロジェクトであることが必要です。太陽光アレイがない、または容量が登録されていないプロジェクトでは、これらの指標は算出されません。
  • 実測発電量は太陽光の監視データから取得されます。蓄電池を持たないプロジェクトでは、電力量計の送電量が併せて読み込まれ、両方が存在する場合は電力量計の値が優先されます。蓄電池を持つプロジェクトでは監視データのみを使用します。蓄電池がある場合、電力量計の値は充電と放電が相殺され、発電量を表さなくなるためです。また電力量計の送電量は構内消費を差し引いた値であるため、所内負荷が大きいプロジェクトでは値が低めに出ます。
  • 直近の数日間は表示されません。気象データの取得に約3日を要するため、時系列は現在日の3〜4日前で終了します。カードには計算済みの最終日が表示されます。
  • 実測値がまったく存在しない時間帯は、停止として扱われるのではなく計算から除外されます。日中に記録された正真正銘のゼロは非稼働として計上されますが、値が届かなかった時間帯はそもそも対象から外れます。したがって監視データの欠落は稼働率を下げるのではなく、指標の算出対象となる母数を減らします。数時間分のデータしかない日でも稼働率100%と表示されることがあります。値を判断材料とする前に、データカバレッジタブで対象期間のデータの完全性を確認してください。

データカバレッジ​

データカバレッジタブでは、プロジェクトの発電実績と需要実績のデータがどの程度そろっているかを確認でき、履歴データの欠落を見つけられます。

データカバレッジで確認できること​

このタブには次の情報が表示されます。

  • データソースごとのカバレッジ率
  • 年間の日次カバレッジを示すヒートマップ
  • 選択した日の詳細な測定値
  • データ全体の完全性を示す統計サマリー

データソース​

カバレッジは次の3つのソースごとに集計されます。

メーター確定​

電力会社による公式のメーター値です。最も精度の高いソースで、請求や公式な報告に使用されます。

メーター速報​

電力会社による確定前のメーター値です。確定値より早く届き、精度もおおむね高いものの、後から修正される場合があります。

モニタリング装置​

現地のモニタリング機器から取得するリアルタイムデータで、運用監視やパフォーマンス分析に使用します。

コントロールとフィルター​

年度選択​

年度ピッカーで年を選ぶか、矢印ボタンで年を切り替えます。カバレッジは暦年単位で計算されます。

データソースフィルター​

発電実績(太陽光の発電データ)と需要実績(消費データ)を切り替えて、それぞれのカバレッジを表示します。

アップロードメニュー​

データーアップロードメニューから、メーターデータ(電力会社の公式メーター値)またはモニタリングデータ(モニタリング装置の測定値)をアップロードして、カバレッジの欠落を埋められます。

ビジュアル要素​

カバレッジヒートマップ​

ヒートマップは日ごとのカバレッジ率を色の濃さで表し、色が濃いほどカバレッジが高いことを示します。

  • 濃い色 = 100%
  • 中間の色 = <100%
  • 薄い色 = 0%
  • 中間グレー = 将来の時間帯

日をクリックすると、その日の測定値が表示されます。将来の日付は区別して表示され、選択できません。

カバレッジサマリー​

このセクション(COD以降の実績需要データカバレッジ率)には、CODから現在の日付までの全ソースの総カバレッジ率、ソースごとのプログレスバー、選択期間の利用可能時間帯の総数が表示されます。

日次測定チャート​

ヒートマップで日を選択すると、このチャートにその日の測定値がデータソースごとに並べて表示され、比較してデータ品質の問題を見つけられます。

カバレッジ指標の理解​

カバレッジ率​

カバレッジ率は(データのある日数)/(利用可能総日数)× 100です。100%の場合、期間内のすべての日にデータがあります。

利用可能時間帯​

選択期間の総日数です。プロジェクトのCOD以降の日のみを数えます。

データアップロード​

カバレッジを改善するデータのアップロード方法は、データアップロードを参照してください。

ファイル​

ファイルタブでは、プロジェクトに関連する書類(技術仕様書、契約書、写真、系統連系の申請書類など)のアップロード、整理、プレビュー、ダウンロードを行えます。タグ付け、絞り込みとグループ化、プレビューの詳細については、ファイルのリファレンスを参照してください。